1980年代初期に、現在のGibsonカスタムショップの前身にあたる、スペシャルオーダーやショーモデル等のカスタムオーダー部門が発足されたのは、Gibson誕生の地であるミシガン州カラマズー工場でした。
 
その後、1984年にはカラマズー工場が閉鎖されナッシュビルへの移転が決まっていた事から、カスタムオーダー部門には、最後に残された質の良い材質と熟練職人が残り、ナッシュビル工場で目指すオートメーション化と大量生産には逆らうかの様に、昔ながらの手作業に拘ったギブソンマナーでスペシャルオーダーとして1本1本のギターが制作され、それらのモデルにはヘッド裏に”CUSTOM SHOP Edition"とロゴが入れられました。
 
Gibson社に取って、この様な社内改革は1969年にECL社に会社を売却された際にも、生産の合理化と共に製品の仕様として躊躇に現れた歴史があります。それらの時代背景と共に移り変わるトレンドと各スペックは60年代後半のスリムネックや70年代の3ピースネック期等を経て、グリップ感のあるナット幅42.7mmのワンピースマホガニーのワイドネックへと往年の時代へと原点回帰を目指し、選りすぐりの上質な素材で丁寧に造り上げられた、80年代カスタムショップ創世記のレアなモデルとなり現在アメリカ本国でも材の良さやレアスペックが見直され、年々価格が上昇してきているシリーズです。
 
製造から約40年の年月が経過した中でしっかりと弾きこまれ、適度な重量感と共に、枯れたコシのあるTim Shaw PAFサウンドは押しの強すぎないスイートトーンで、このギターのストーリーと共にリアルビンテージサウンドを体験出来ます。