1968年のテレキャスター・ブロンド・ローズウッドフィンガーボードのご紹介です。
 
弾き込まれたルックスの期待通りのサウンドで非常に良く鳴るテレキャスターです。こちらは以前弊社にてアメリカで買付を行い日本へ持ち帰って来た1本です。
 
こちらは68年最後期の仕様のモデルの特徴として、ボディーのエクストラキャビティ―が廃止され新たなテンプレートとなったボディーシェイプ。翌年69年より変更となる配線素材は、50年代より続くクロスワイヤーのを継続する終年式、ラッカー塗装のネックも同じく最終年式となる、当時のトレンドと時代背景を表したスペックの過渡期の最後のモデルとなります。

アメリカ買い付け時、前オーナーは30年以上に渡り所有されていた物で、未だオリジナルフレットをキープした状態でしたが、オリジナルフレットは交換時期に達していましたので、しっかりとプレイできる様、弊社リペアマンにてフレット打ち替え、ネック調整も行い現在もデッドストレート状態をキープしています。フレットはワイドオーバルにて打ち替えを行い、出音も大きく生音でもボディーへの振動がしっかりと伝わって来ます。アンプへプラグインした際も、よりアタック感のあるドライなテレキャスターサウンドを堪能出来ます。

ネックグリップは、ローポジションからしっかりとグリップ感のあるシェイプで弾きやすく、68年式は昔ながらのラッカー塗装の最終年式となり、弾き込まれた分、塗装は剥がれ非常にスムーズなフィンガリングが出来、翌年69年からのポリエステル塗装ネックとは一味違ったビンテージ感を持ったネックフィールとなります。

また、当時は1967年からのメイプルキャップ(貼りメイプル)仕様が正式にカタログに掲載され、69年よりレギュラーで1ピースメイプルネックへの仕様変更事される事もあり、60年代後半のテレキャスターのマーケットでの流通はメイプル指板が多い印象ですが、こちらはローズウッドフィンガーボードで、テレキャスターでありながらも太いパンチのあるサウンドが特徴となります。その他、60年代のテレキャスターのブロンドカラーなどは、現在ではオーバーラッカーされている物が多いですが、こちらはオーバーラッカーも無く、ボディーからネックの先まで、何処を見渡しても、素のままのビンテージギターの経年を体感出来、レリック加工された物より本物のビンテージテイストが好きの方には、所有満足感も非常に高いビンテージテレキャスターだと思います。