2003年に25台限定で一般販売されたイギリスのCornell アンプ、エリッククラプトンモデルです。
 
CORNEL アンプは1991年にイギリスでスタートしたアンプブランドでVOX創設者のトム・ジェニングス、HIWATT創設者のデイブリーブスのもとでアンプ工学を学び技術を磨いた元VOXのアンプビルダー、デニス・コーネルが立ち上げたハンドメイドに拘ったブランドです。
 
デニス・コーネル自身が手掛けたハンドメイドのアンプはエリック・クラプトン、キース・リチャーズ、ゲイリー・ムーア等のイギリスを代表するギタリスト達が使用した事で一躍有名に、エリック氏はCornell Romanyモデルのアンプを自宅やツアー先のホテルにまで持参し使用していることでも知られています。
 
こちらは、そのCORNEL AMPの2003年製 ERIC CLAPTON モデルで”E”シリアルの入る "Custom 80 "で当時25機のみが制作された中のシリアナンバー３番となります。こちらの元となったのが、エリック氏がそれまで愛用していた1957 Fender 5E8 Tweed Twin で、それはパワー管が4本80Wの仕様にカスタムされた物でした。
 
その伝統的なツイードアンプのスタイルとサウンドを継承しつつ、独自の解釈で エリック氏のオーダーによりDenis Cornell が2002年に製作したのがこちらのオリジナルアンプで、翌年の2003年に一般販売向けに25機のみと言うごく少量の生産で、現在日本にある現存数も数える程だと思われます。
 
コントロール部は非常にシンプルで、Volume・Treble・Bass のみとなっており直感的なサウンドメイキングが出来ます。また出力ワット数の切り替えスイッチで80Wと20Wの切り替えが可能なアッテネーター機能付きとなっていますので使用する場所に合わせアンプ本来のキャパシティーのサウンドが楽しめます。
 
パワー管等はエリック氏のFenderと同様に、ダイオード整流、6L6GC 4本の80W出力となっています。電源トランス・出力トランスともにMajestic社製で、プリ管3本・パワー管4本、インピーダンスセレクタースイッチで4Ωと8Ωの切り替えが可能、ラインアウト用のコネクタも付いています。
 
出力増加にともない、スペックに十分耐えうるスピーカー、パワー/ アウトプットトランス、コンデンサーなども許容範囲の大きい物へと変更されています。スピーカーはTone Tubbyのヘンプコーン・アルニコスピーカーが搭載されていて、独自の理論でビンテージサウンドを設計されているのが特徴的です。